テクニカルQ&A
Legacy™インプラントを使用される際の「よくあるご質問」をまとめました。
外科や補綴の技術的なワンポイント情報を確認いただける一覧です。
PDFデータ(以下PDF資料)でのご提供となりますので、可能であればPCでの閲覧をお勧めいたします。
※ タイトルをクリックすると、PDF資料が開きます。
Q:レガシーインプラント埋入時のマウントを外すタイミングは?
A:レガシーインプラント1,2,3には、機能豊富なマウントが連結されています。
埋入時にはインプラントのキャリアの機能を発揮しますが、
ある程度骨孔にインプラントが固定された時点での除去をお勧めいたします。
外した後のインプラント頭部には、ヘックスインサーションツールを挿入し所定の深さまで埋入します。
同ツールはマウントよりも細く、インプラント頭部が見えやすいため、深度の確認が容易になります。
また、先端のヘックス部は充実型ですので破折等のトラブルも防ぎます。下図はレガシー2の例です。
Q:Legacy™インプラントを深めに埋入する際の注意点と、硬固質症例への対処法は?
A:骨が硬いケースまたはインプラントを深めに埋入せざるを得ないケースの場合は、
埋入インプラントの直径に合ったCBDドリルでインプラント埋入窩を調整します。
Q:手間のかかるインプラント周辺骨の形成に良い方法はありませんか?
A:アバットメント(ヒーリングカラー)を装着する際に、右記のケースのように骨が干渉し、パーツ類が正しく収まらない場合があります。また、バーを使った形成ではインプラント体を傷つける恐れもあります。
その際、ボーンプロファイルドリルを使用することで、インプラントを傷つけることなく、容易に骨干渉を形成・除去し、上部構造パーツの適正な装着が可能となります。
Q:角度付アバットメントの傾斜方向を考慮したインプラント埋入方法は?
A:角度付アバットメントの傾斜方向は六角の嵌合に連動しており、
インプラントの内部六角の方向を調整して埋入すれば、理想的な傾斜方向を得ることができます。
Q:インプラントの直径に応じた「T’sボーンスプレッディング」の使用サイズは?
A:埋入インプラントのサイズに応じた、使用番手一覧表(下記PDF資料)でご確認ください。
T’s ボーンスプレッディングを使用した、Legacy™のインプラント窩形成径について
Q:骨内でルーズニングを起こしたインプラントを逆回転で除去するツールと方法は?
A:インプラントリムーバルツールを用いて除去します。
Q:スクリュー固定式アバットメントを使用した場合の、着脱可能な最大傾斜角度は?
A:相互合わせて40°までの傾斜で着脱が可能です。
Q:ドライバーツールの使い分けは?
A:ドライバーツールの使用目的&特長によって(外科or補綴)で使い分けます。
Q:ドライバーツールを口腔内で落下・誤飲させない方法は?
A:ドライバーにデンタルフロスを通したOリングをはめ込みます。
Q:セメント固定用アバットメントの中で、既存の形状のまま使用する可能性が高い「ストレートアバットメント」ですが、使用上の注意点はありますか?
また、他のアバットメントとの選択基準は?
A:Legacyシリーズの「ストレートアバットメント」は、形成の手間と時間を最も軽減するタイプの、セメント固定式アバットメントになります。
すでにほぼ支台歯状の形状ですが、その支台部の付け根には溝があります。(図1)
これはトランスファーやコンフォートキャップが「パチン」と収まって固定されるための溝です。
したがって、この支台のままワックスを築盛すると、溝に入り込んだワックスのために抜けなくなります。
支台部をまったく形成する必要がないケースでは、オプションでキャスタブルコーピング(図2)をご用意いただき、同パーツ上でワックスアップいただくか、あるいは分離剤を塗布する前にワックスでこの溝をブロックアウトし、レジンの分離剤を塗布してパターンレジンをキャップ状に形成。その上にワックスを築盛してクラウン形態に整えます。(支台部を形成する場合は後者の手技になります)
そうすると、溝に噛みこまないレジンキャップをベースにしたパターンができますので、着脱可能となります。
また、このアバットメントは形成の手間と時間を軽減することで、犠牲にしている部分もあります。
それは加工の自由度です。マージンの形状や支台の傾斜やボリュームなどの調整が必要な場合、下図のストレートアバットメント以外を選択します。
■各セメント固定式アバットメントの特長と選択基準
Legacyシリーズのセメント固定式アバットメントには、大きく4タイプをご用意しております。
Q:正確なトランスファー印象法とアナログ模型の製作法は?
A:各個トレーは、製作後24時間で約4%収縮するため、余裕をみて印象採得の2日前に完成させておきます。そのほか印象採得、石膏注入など各工程ごとのテクニックは下記PDF資料をご覧ください。
Q:ガム(人工歯肉)模型の製作方法は?
A:アナログ模型に一部人工歯肉材料を用いることで、トランスファーが除去できなくなったり、パーツ間の連結が不十分になることを防止します。製作方法は下記PDF資料をご覧ください。
Q:テンポラリー(プロビジョナル)用パーツの使い分けと、使用上の注意は?
A:使い分けにつきましては、下記PDF資料をご参照ください。
注意① :レジン築盛の際、リキッドを予めアバットメントに塗布すると劣化のおそれがあります。絶対に行わないでください。
注意② :プラスチックテンポラリーアバットメントは、使用目的が暫間用です。 本体の材質・強度の点から口腔内での使用は28 日(4 週間)以内となっております。
Legacy™インプラントのプロビジョナル用コンポーネントについて/
プラスチックテンポラリーアバットメント使用上の注意
Q:トルクレンチは何故必要か?
A:コンポーネントの締結を十分、且つ正確なトルクで行うために使用します。
下記PDF資料には「首折れ式トルクレンチのメンテナンスについて」も併せて掲載しています。
Q:アバットメントのサイズやカット限界は?
A:下記PDF資料をご参照ください。
Q:アバットメント形成の使用バーは? アバットメントの装着部位の記録方法は?
A:複数のアバットメントを、口腔内に部位を間違えずに装着するよう、アバットメントにマーキングを行います。マーキング方法やアバットメント形成に使用するバーの情報は下記PDF資料をご覧ください。
Q:アバットメントスクリューが緩みにくくするためにはどうすればよいか?
A:インプラントへの連結時、締結したスクリューを一度緩めてから再び締結し直します。 健常なオッセオインテグレーションが得られていれば積極的に30Ncm のトルクレンチを使用し、 スクリューの締結を行います。20Ncm しか掛けられないような場合には、必ず増し締め(2 回以上の締結)を行えるようにします。スクリューの最終締結後、アバットメントのスクリューホールをCR 等を用い確実に封鎖します。補綴物の隣接コンタクトの面積を広めに取り、回転防止を補助します。
Q:バーンアウト法(鋳造)で、クラウンブリッジを正確に製作するには?
A:アバットメントへの適合を高めるパターン製作法があります。下記PDF資料をご覧ください。
正確な連結冠を製作するための工程 / セメント固定式クラウンのマージン適合を高める方法
Q:スクリュー固定式の場合の、アバットメント選択方法は?
A:可撤式の設計には大きく2つのタイプがあり使用するコンポーネントが異なります。それぞれの利点をもとに選択、ご使用ください。
Q:スクリュー固定式パーツをマージン高さ(インプラントとの接合部からの距離)で選ぶには?
A:Legacy™用の可撤式ブリッジ用コンポーネントは、それぞれスクリュー固定される補綴物のマージンの高さにより選択します。歯肉の厚さ、審美性や清掃性を考慮しマージンの高さを決定します。 マージン高さサイズ一覧は下記PDF資料をご参照ください。
Q:鋳接用パーツを操作する場合の各工程は?
A:作業模型製作からスプルー植立→埋没・焼却・鋳造→研磨→完成までの鋳接用コンポーネントの操作マニュアル(下記PDF資料)をご参照ください。
Q:鋳接操作時のトラブルを防止するポイントは?
A:鋳接操作でよくあるトラブル毎の防止法は下記PDF資料をご覧ください。
Q:ボールアタッチメントツールの各使用目的と使用法は?
A:ボールアタッチメントの設置工程で使用するボールアタッチメントツールセット(003-100086)ですが、3つのツールによって構成されています。
①ナイロンライナーインサーター ②リーミングインスツルメント ③マンドリル使用法/使用目的は下記PDF資料をご参照ください。
Q:口腔内でボールアタッチメントを義歯に取り込む際のコツは?
A:キャップアタッチメントの床への取り込みは、デンチャーを製作する段階で同時に行うか、 あるいは既製のデンチャーの床内面の相当する部位をくり抜き、口腔内で即時重合レジンにて行う方法があります。
下記PDF資料では既製のデンチャーに口腔内で取り込む際、余剰レジンが少なく、さらに正確な位置に取り込むための手技を掲載しています。
ボールアタッチメントデンチャーの口腔内でのキャップアタッチメント口腔内での取り込みについて
Q:Legacy™インプラントへのマグネットデンチャー設計の応用法は?
A:純正の磁性アタッチメントを持たないLegacy™へCAD/CAM応用法は下記PDF資料をご覧ください。
Legacy™インプラントへの磁性アタッチメント設計(カスタムメイド)について
Q:1.25mmヘックスドライバー先端が空回りした場合のスクリュー除去法は?
A:1.25mmヘックスドライバーがアバットメントスクリューに空回りする場合、スクリュー頭部のHexホールが変形・拡大されたことが考えられます。専用の除去ツールとその使用方法は下記PDF資料をご覧ください。
アバットメントスクリュー内でドライバー先端が空回りした場合の対処法
Q:インプラント内に残った破折スクリューの除去法は?
A:アバットメントスクリューが何らかの原因で破折しインプラント内部に残った場合に、その残ったスクリューを除去する方法が3つありますので、下記PDF資料をご参照ください。